焼酎を飲もうよ

お久しぶりです。コロナ禍×勉強の生活というのはとにかく今までの生活に比べて活動の幅が狭まるもので、何か長々と書くに値する考え事や出来事がそうそう起こらないので(あっても全部作った音楽でばかり示そうとするので)せっかく開設したこのブログも1年以上間を空けてしまいました。

この間に変化したことといえば僕が念願の、自分たちの曲を演奏するバンドでの活動を始めたことと焼酎への愛を一段と深めたことです。前者に関してはもう、各種SNSで常日頃から宣伝しているのでセルフRTにはもう見飽きたという方も多いと思いますので今日は焼酎に関して語っていきたいと思います。

 

少し前置きを話させてください。

もともと僕は焼酎が好きな親父と焼酎を飲んでいてもアルコール感が強くてどうも苦手だったのですがその場にいる人のおすすめを飲んでいるうちに大学4年ころだったか、いつのまにか芋焼酎が好きになっていました。良さがわからなかった名盤を我慢して聴いていたら大好きなアルバムになるのと同じ。以降旅先でご当地焼酎を買ってはその晩に楽しむのが醍醐味だったのですが今から1年半ほど前、何がきっかけだったのか覚えていないのですが普段ほとんど飲まない飲んでも外食時か鍋のときビールを1杯ほどだった我が家で突如晩酌文化が始まりました。

しばらくはネットで僕と父が飲んだことのあるものの中で良かったものを注文していました。しかし去年の9月ころから僕は健康のために1日8,000歩歩く生活を始め、数週間後に最寄り駅の近くにぽつんといい雰囲気の酒屋を見つけました。これはと思い(親の金で)良さそうな焼酎を買ってみたところどれも非常に美味く、それ以降その店で買ったり他の酒屋を近所で探したりあるいはネットや本で美味そうなものを見つけて購入したり、僕の焼酎ライフが始まりました。その中で本当に良かったと思うものをいくつか紹介していこうと思います。基本僕はロックたまにお湯割りで飲むので他の飲み方のおすすめなどはわからないのと、ちょくちょくうんちくが間違ってたりするかもしれないのはすみません。あと麦は基本好みでないので悪しからず。1~6は一升瓶もあります。

 

1.大自然

2.一刻者 白(限定品)

3.八重桜

4.青潮

5.赤山猪

6.農家の嫁

7.八千代伝 Mahler

8.栗極

 

1.大自然林(シロユタカ/白麹)

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この1本で芋焼酎に目覚めたと言えるほど思い入れのある1本です。これは先程言ったまだ僕と父が飲んだことのあるものをネット注文していたときに父が持ってきたものなのですが未だにこれが芋の中では個人的1位かもしれない。一刻者や三岳といった王道の昔からある芋焼酎はもちろん好きなのですがややアルコール感が強く感じるというか、焼酎が苦手な人にとっては苦手なんだろうなという風味がしますが大自然林にはそれがなく、それでいて芳醇な芋の香りも芋焼酎らしい深みも味わえるという一品。いわゆるフルーティー系ですがどっしりしていて飲みごたえがあります。口に入れた瞬間から後味までじんわりと味が広がっていく感じがたまりません。つい先日飲んだ「山雀」とおなじシロユタカという本当に真っ白な芋が使われており、山雀を開栓して嗅いだ瞬間に大自然林の香りを思い出しました。この2本には他の芋にはない独特な香りがするので今後シロユタカ使用の焼酎にはもっと注目していきたい。同じ酒造で黒麹仕込みの「水ノ森」も甲乙つけがたいほど美味しかったのでおすすめです。

 

2.一刻者 白(ジョイホワイト/白芋麹)

item.rakuten.co.jp

「ここのスーパー結構焼酎あるよ」地元の友人に教えてもらって早速行ってたまたま手に取って当たりだった1本。一刻者といえば麹まで芋の完全芋焼酎で黄金千貫の通常カラー、紅芋の赤、紫芋の紫などが有名ですがこの色もジョイホワイトという芋も初めてでした。先程1で言った他の一刻者にありがちなアルコール感や飲みにくさは弱くにスッキリ飲みやすい上に、芋らしい芋の香りがこれでもかと言うほど押し寄せてくる。普通焼酎の麹って米が多いのにこれは芋の麹使ってるからなのかな。柑橘系の香りという宣伝文句はいまいちピンときませんでした(オレンジ芋系やフラミンゴの方がよっぽど柑橘な気がする)。

期間限定品らしく店頭で扱ってる時期は限られていましたがネット上では普通に売ってたりします。

 

3.yaezakura(ハマコマチ/白麹)

www.e-sakaya.com

最近は色々凝った製法の焼酎がよく出ていて日本酒酵母で作ったとか、ウィスキー樽で熟成させたとか芋の種類だけでなく他の酒の製法を取り込んで独自の味を追求している酒造をよく見ます。その中でもこのワイン酵母仕込みは最もしっくり来る上にオリジナリティもあり、焼酎とワインどちらのアイデンティティも失わず楽しめる1本です。芋の香りを損ねることないどころかむしろ強めで、同時にワインの酸味と渋味が舌に染みるように広がります。ハマコマチはオレンジ芋の一種でいわゆるフルーティ系なものが多く物によっては紅茶や花のような香りがする(茜霧島のタマアカネなどが有名)のですがやはり果実酒のワインとは相性が良いのかもしれません。

 

4.青潮(黄金千貫/黒麹)

www.imoshochu.com

暖かくなって来た時期にこの涼しげなソーダ瓶のような色のボトルを地元の行きつけの酒屋で見つけジャケ買い。バランスが良く、控えめな甘みと辛味が等しく共存するような味わいが大変好みです。芋の香りは他に負けず劣らず強いのに優しくて、モワッと口に広がって残るというより強い香りがスッと駆け抜けていくようなほどキレが良いため「何だったんだ今の夢のような一瞬は・・・!?」という後味は爽やかだけどその一瞬を追い求めてしまってグイグイ飲めちゃう。

度数が高めな荒濾過の方も飲んで、より力強い味わいでこれまた美味しいのでどちらかお好みな方をどうぞ。

 

5.赤山猪(紅紫芋/黒麹ゴールド)

kidosaketen.com

紅芋も紫芋も有名だけど紅紫芋って赤山猪でしか見ないし調べても出てこないから同系統でdigれなくて困る。ひょっとしてブレンド?という話はさておき、この焼酎、甘いです。思いっきりサムネに辛口って書いてあるし確かに口に含んだときのピリッとした感じはあるけどその後に来る、フルーティ系とは真逆の深く土臭い甘みがとても印象的。紅芋や紫芋は割とフルーティ寄りなイメージがあったのですが、一般的に白麹より重めでコクがある黒麹(ゴールドがより強いのかどうかはよく分かりません)を使ったからでしょうか。芋ではありますがこの独特な甘さは後で紹介する栗極と似たようなものを感じます。シロユタカ×黄金千貫の通常の山猪の方はまだ飲んだことがないので今後機会を伺って試したいです。

 

6.農家の嫁(黄金千貫/黒麹)

www.urano-saketen.com

焼き芋焼酎です。普通は蒸した芋を発酵させるのに対し焼き芋焼酎は本当に芋を焼いて発行させるらしいです。焼き芋焼酎は既にやきいも黒瀬でデビューしていたのになぜか他のには手を出しておらず、この酒造の看板の明るい農村も飲んだことがあり農家の嫁の名前もおそらく結構有名で知っていたのになぜか飲んでなかった。焼き芋焼酎って本当に「これは確かに焼き芋だ」ってなるんですよ。甘み?でも甘みある芋焼酎も他にもあるし・・・焼けた香ばしい香りが違うのかも。なんか飲んだときに焼き芋が手元にある絵が想像できて、粘り気があって繊維がぼさぼさしてる感じが口の中で感じられるんですよ、液体なのに(とか言って全然焼き芋じゃないマルニシ製ベニハルカでも同じ焼き芋感は感じた)。焼き芋歴は浅いですが農家の嫁は香ばしさが際立っていて、芋焼酎における芋の香りを期待するとちょっと違うかもしれませんが大変美味しくほんのり甘くてスッキリしているので飽きずに飲めるタイプです。やったことないけどお湯割りでこの香ばしさは極上のものになるかも。

 

7.八千代伝 Mahler(ベニハルカ/白麹)

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芋焼酎は味変する。僕はそう確信を持って言えます。今まで焼酎を買ってきて、特に一升瓶だと開栓から飲みきるまで時間がかかるためか時間の経過で味が変わっていきます。この現象について調べたことないので詳しくはわからないのですがワインや日本酒みたいに酸素に触れるから・・・?でも焼酎はそれで劣化したものは1,2本くらいしか覚えがなくむしろ美味しくなったか違う良さが湧いてきたかのことが大半です。このMahlerはその中で最も化けました。これに使われているベニハルカという芋は他でも飲んだことがありひときわ強い甘みが特徴的で、最初これを飲んだときは「おお、甘みだけではないベニハルカの良さ(渋み・香り)も現れている上品で奥の深い酒だな」と思っていました。ところが5日目なんとなく蓋を開け香りが鼻に入ってくるや否や驚きました。まるで濃縮された蜜のようなんだけど少しツンとした香り。実際にグラスに入れて飲んで見たら味もその通り、甘さ・渋みと酸味がギュっと濃縮された、まるで芋を手で絞ってひねり出した蜜を飲んでいるような(出ません。イメージです)濃厚な味わいでした。

本当に限定品らしく毎年6月だけ販売らしいのでネットでも在庫切れ多数。一升瓶はありません。

なお八千代伝は以前ベニハルカの吊るし芋を使用したものも大変美味しかったのでおすすめです。吊るし芋食べたことないけど

 

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8.栗極(栗/白麹)

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ここまでずっと芋できましたが栗や黒糖も好きで、僕のベスト栗をここで1本。超濃厚です。これ以前に飲んできた栗は確かに優しい栗の香りだな〜と感じられるくらいの物が多く、栗を初めて飲んだときはこれ栗ですって言われなかったら多分分かんなかったと思います(僕が舌バカだからかもしれませんが)。同期と以前いった旅先の高知で特産のダバダ火振を飲んで以降、芋みたいに物によって全然違うのを期待して栗を何本か探していたのですが意外と差はなく何か良いのはないかなと思っていた時に地元の酒屋でこれを目にしました。宣伝文句には栗をふんだんに使用(正確には覚えてないけど通常の5倍とか?)とあり、値段はちょっと高めだけど店の人からのお墨付き。限定品とあるしせっかくならと思って買って飲んだときは衝撃でした。これは初めて栗焼酎を飲んでも栗だと言える。栗のモサモサした土臭い甘みと香りが洪水のように押し寄せます。初めて飲んだときほろ酔いで、僕の持論だと3杯目以降は舌が鈍ると思っていてその時5杯目くらいだったのですが感動のあまり酔いが少し覚めました。

一升瓶はありません。限定品と言いつつかなり長い間店やネットで確認できていますが、買えなくなるかもしれないと思うと怖くて怖くてたまりません。

この1本は好きすぎて少し買いすぎないようにしています。本当に今飲んでも全く感動は色褪せないのですがいつもいつも手元にあるといつかありがたみがなくなって飽きてしまうかもしれないと思い少し距離をおいて、あー栗極飲みて〜〜〜!となったら買うくらいにしています。僕にとっては大好きなアルバムばっかりを聴きすぎないようにするのと同じです。またこれを見つけたとき少し悲しかったのが今までの栗焼酎が、旅先で飲んだものすら霞んで見えてこの先もこれ以上の栗はもう見つけられないだろうなと思ったことです。最近ダバダを久しぶりに飲んだらいや全然これもまともにうまいわと思い、地元にしか置いてないどマイナーな40度の栗を試しに買ってみたら栗極ともまた違った濃厚な良さがある1本だったので少しホッとしています。その栗についてはまた今度紹介できればなと思います。

 

 

 

 

 

と、焼酎新規勢の僕が選ぶ焼酎8選を紹介させていただきました。ちょっと長すぎるので紹介できなかった1本や今後良いと思った1本、ユニークな1本、同じ酒造のシリーズでの比較などまた記事にできたらしていこうと思います。麦焼酎も同じ要領で好きになれたらかなり幅が広がりそうだな〜