世界に捧ぐ

ここ数ヶ月僕は自分が作って貯めに貯めてきた楽曲の数々を宅録と打ち込みで、あのちゃっちいTuxGuitarよりかはまともな音源にして発表するようになりました。芸術作品を説明することはやりすぎると無粋かもしれませんが、好きなバンドやミュージシャンのインタビューで作品の背景について読んでその環境や携わった人間について知るのって僕は結構好きなんですよね。そこで、僕はインタビューされる機会は流石にないから見たい人だけ見れるこういう場で、解説とまではいかなくても自分の発表した曲の作ろうと思った経緯や歌詞について綴りたいと思います。

 

1.Dominated Caesar

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 我が家の愛犬カイザーとドミナに捧げるカントリー風のソロギター。

4月からコロナ禍で外出自粛、旅行なんて到底行けないって日々が結構長い間続いてたもんで旅行欲を紛らわすためによくGoogleEarthで国内外の田舎地方をストリートビューで散策してた。そうやってイギリスやアメリカの田園風景を眺めてるときよく、カイザーとドミナ連れてギターでも弾いてのんびりしたいななんて思ってた。で、その頃追いコンビートルズノスタルジーでよくポールマッカートニーのソロやウィングスをよく聴いてて、なんとなくHeart Of The CountryのPV(ただ映像流してるだけかも?)を見てたらリンダとマーサを連れて田舎で遊んでいた。ポールもマーサへの曲作ってたし、Yesのスティーヴ・ハウが息子にClapというソロギターを書いたみたいに僕も書きたかった(しかもその頃のハウも確か今の僕と同い年くらい)から書いてみよう、っていう経緯だった。その経緯もあってメロディはちょっとポールっぽいしつなぎのフレーズや展開はハウっぽいように感じる。

2匹とも結構元気に走り回るけどよく寝転がりながら寂しそうな目をしてることがあるとことか、低く吠えた次には甲高く鳴いたりして忙しいとことかが自分で聴いていてもよく想像できる。ドミナはまだ7歳でカイザーはもう13歳だけど散歩でも家ででも年を感じさせないくらい本当によくはしゃぐ。ずっとドミナに対しては弱いけど。長生きしてほしいです

 

 

2.Home Alive (in the Summer)

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バンド形式の曲で初めてまともに録音した曲がこれとなった。元々は大学4年の夏に完成させた、国立の四季を描いた春夏秋冬4パートから成る23分の大作だった。

今年の夏外出はできるだけ控えてもやっぱり外に出ないと気がすまない人間なもんで、なんとなく国立から回収したチャリで地元を走り回ってみようと桐蔭のあたりをぐるぐる回っていたら本当にいい景色で・・・ずーっと広がる田んぼや畑、昔親父と何回も遊びに行った鶴見川のサイクリングロードを汗かいて風を受けながら突っ切るのは最高だった。けどやっぱりバンド練して空き時間にチャリで谷保体のプールに行って人と会ったりしたら飲みに行ったりするような国立の夏がないと思うとどうしても寂しかったから、去年書いたこの曲を聴いていたら夏パートだけでも自分で演奏せずにはいられなくなった。

AirのBGMや久石譲のような真っ直ぐ響き渡る切ないピアノというのが本当に好きでこの曲でも使った。そしてそのメロディを継承し歌が入り、ドラムやベースが徐々に小刻みに、そこから同じくそのメロディを転用したリフと歌によるハードロック展開。その暑苦しさから今度は台風のごとく荒れ狂ったり静まったりするプログレッシブな展開。そして最後は晴れて徐々に暑さを失い夏が終わる。原曲の中でも最も完成されたパートだと思う。

意図してパクったつもりはなくても無意識にパクってるのか、あとから聴いて結構似てるなって思うことがよくあって、自白してしまうとハードロック展開のリフはBarock ProjectのSkyline、プログレ展開の静まるところはフランク・ザッパのCity Of Tiny Lightsがこの曲では結構似てるなと思う。拍子とか使い所が違うから許して!

やっぱりこういうバンド形式の曲って僕が好きなバンドとかは特に、実際に音を出してセッションとかをしてるうちにメンバーでアイデアを出し合って練っていくもの。だからTuxGuitarで想定していたサウンドやフレーズの雰囲気が実際に録音してみると違ったりして録りながらこここうしてみたら面白そう、とか色々付け加えた。いずれこういう曲をレコーディングする日に向けてドラムや鍵盤の打ち込みやミキシングのノウハウをちょくちょく学んでたけど本当に難しい。これらに関しては特に今後もっと成長させたい分野ですね。

 

ここに書くと次の曲まで長くなっちゃうんで歌詞は記事の最後にまとめて全曲書きます。

 

3.Fake Brain / Pure Virus / Virus In Brain

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カンタベリープログレを自分なりに解釈した3部構成曲。

特に今年に入ってからの僕のカンタベリー熱の高まりのあまり書いた曲。イントロのベースリフだけはカンタベリーっぽいフレーズだなって思って2,3年前くらいからメモしておいてた。De Loriansのアルバムのbandcampなどの場所での評価や他の各国新鋭カンタベリーサウンドの勢いを見ながら聴いてるうちに自分の内なるカンタベリースピリッツをぶちまけたくなって、僕にしては珍しく春の1ヶ月程度で書き上げた。やっぱりカンタベリーサウンドにはギターだけでなくオルガンとファズのベースも僕は欲しくて、TuxGuitarではファズをかけられないからこの曲は正規の録音をしてから世に出すことを心に決めていた。

僕の歌詞は、内容は書きやすくするため一応決まったテーマはあるけど語感や韻の方を重視しているため文法も違うかもしれないし言っていることも筋が通っていないかもしれない。けれどカンタベリーには詩にも湿度の高めの皮肉やジョークっぽいものがよく見られるため僕もそうしようとした。何を書こうかとしていたときたまたまネットニュースで「『コロナはフェイク・ウィルスだ』とデモが起きている」というのを見た。バカだなぁと思っていたが、社会的思想やしっかりした理論でなくても軽く小馬鹿にできるくらい低い程度の人々だなと思ったので扱うことにした。またカンタベリーの曲名に関しても、普段使われないような単語(「歯」「陸ガニ」「双眼鏡」など)でかつ長いタイトルということが結構多い。元々別の3曲とかではなく1つの曲として書いたが/で区切って3つのタイトルを付けたのはGilgameshのオマージュ。それで、その時なんとなく思った「ウイルスは本物でこいつらの脳はハリボテ、脳みそがウイルスにやられてるみたいだ」というのをそのままタイトルにした。(実際にVirusパートのフレーズがBrainパートのバッキングに乗っているという仕掛けもある)

普段曲名では使われないけどTakeとかItみたいな単語よりは狭義でイメージがしやすい、かつ日常ではたまに使われる少し親近感のある物の単語は「有機的」に感じる。でも曲名全体で見たら意味が不明で無機的に感じる、そんなカンタベリーの曲名にありがちなアンバランス感が気に入っている。

この曲は書くのはスラスラ書けたけど録音は苦労した。ギターやベースでファズをかけたことはあってもオルガンにかけたのはゲス極をやった時にやってみた程度。というかそもそもオルガンのいい音作りがわからない。なんだよドローバーって。歌に関してもかなりHome Aliveとかとは歌い方を変えた。リチャードシンクレアやロバートワイアットみたいな、柔らかくてちょっと気が抜けたような感じもあるけど表情の変化がしっかりある感じ。歌のビブラートもまだ僕はそこまでできないから何回もリテイクした。

個人的にこの曲のいいと思うところは、クリーンのバッキングのフェイザーや、カオスなパートのフルートのワウのかけ方を調整してサイケジャズっぽい浮遊感を演出できたことと、ジョークであり意外性をもたせるSEを使えたことと、良いソロができたこと。エレピは静かに美しく、ギターは鬼気迫るブチギレたサウンドを出せた。あと細かいけどノリで「augから始まるサビがあるならaugで終わってみたらどうなるか」ってやってみたら不穏な雰囲気がピッタリだったのも面白かった。ファズを強めにかけるとラジオが流れるのは結構知られてると思うけど、いい感じにファズベース録り終わったら面白いラジオ音声が聞こえたから面白くてわざと残しておいた。とにかく、カンタベリーというコンセプトは決めてても色々考えたこと全部盛り込めるような感じで本当に作ってて楽しかった。翻って完成させたときの寂しさは一際大きかった。作曲に関する僕の考えや情念を語ろうと思いましたが長くなるのでまた他の機会に別の記事で書こうと思います。

意外にもオリジナル曲の中では現状この曲に対する評価が一番高い。レッシャー以外のSNSフォロワーも多くてこの曲は一番一般受けしなさそうなものだけど、レッシャーを始めそれ以外の人からもFF外からも心の底から嬉しいコメントを頂いた。本当にありがとうございます。

 

4.Mother Nature

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高3のとき書いた曲。C#F#C#F#A#C#というヘンテコなチューニングで適当に弾いてる時にこの曲の陽気なイントロができた。このチューニングをどこで知ったかわからないけど、どうせ多分ジミーペイジなんだろうな。Queenの'39、Led ZeppelinのBron Yr Aur Stompみたいなズンチャカやってギタージャカジャカ鳴らしてみんなで手拍子しながら歌うようなカントリー、すごく好きなんですよね。というかカントリーに限らず大勢で歌うのが良い。Humble PieバージョンのOh La De DaとかKISSのRock and Roll All Niteとか。歌える人間が多いバンドに悪いバンドなし。で、そういった曲を意識しつつアコースティックのソロもやりたいなって考えていたらこの曲ができてました。

高3の年末だったかな、名前は出せないけど桐蔭の英語の先生がよくギターを持ってきて歌を歌ってて、授業終わりにお前なんか弾いてみてよって友達に言われてピンク・フロイドのWish You Were Hereを歌った。そしたらクラスのやつが、卒業前の思い出づくりも兼ねて冬期講習のあとにみんなの前で色々弾いてくれと言われた時にこの曲も弾いた。何も許可とかとらずに桐蔭の大学食堂勝手に使ったけど時効ということで許して!みんなきてくれるということで、受験直前にもかかわらず自分の持ち曲以外にもジングルベルと当時流行りのLet It Goも練習した。浪人待ったなし。大学3年なった4月頃の小平寮のパーティでもティハとのデュオで演奏した。結構僕とは腐れ縁のような曲なんだな

録音にあたって、サビを一人で歌ってもどうも曲のテンションに対して盛り上がりに欠けるなと思って、軽音の歌える人で雰囲気合いそうな人色々声かけて参加してもらった。ありがとうございました。焚き火の周りで酒飲みながら歌いたいという僕の願望も込めて瓶の音とかガヤとか騒がしくしました。途中のくしゃみはレコーディング中本当にしちゃって、後ろ向いてても音入ってたから面白くて残したままにしおいた。大人数の厚みのある手拍子が欲しくて、曲全体×16トラック分の手拍子録音してたら気が狂いました。

この曲家で弾いてたら親父にそれDoobie Brothers?と聞かれたけど全く心当たりありません。どなたか御存知でしたら曲名教えて下さい。

 

 

・告知

宅録にもちょっとずつ慣れてきたということで次は僕が浪人明けに書いた、6パートからなる30分超の曲をレコーディング開始してます。

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この曲は僕が浪人時代センターに必要な世界史がどうしてもできなくて、すでに現役で大学生だった世界史の得意な親友がわざわざ時間を割いてつきっきりで教えてくれて、なにかお礼をさせてくれと言ったら「俺に宛てた曲を作ってくれ」と言われたのでそいつへのメッセージを物語性のある歌詞に隠しつつ、中世ヨーロッパやケルト音楽の要素を土台に書いた曲です。

この曲ができたらYouTubeSoundcloudにあげるだけでなく色々もっと仕掛けを考えているのでぜひお楽しみにしておいてください。

曲の長さと勉強への集中からまあまあ時間は掛かりそうですが・・・

 

 

・歌詞

読みたいと思ってくれた方はこちらを。

2.Home Alive (in the Summer)

Now jarflies' shouts penetrate blue-red sky
What is your lyrics? And your picks are wearing out, just soon be dead
Wish I had a time to love again; no return
Every green leaf knows he cannot be a crimson rose
Don't doubt that you can turn red and burn hearts with pathos anyway
Be a green forest and to the fullest; no return
See the sun, it's gonna cook us, so now, run!
Take your load off away, what do you say
when it turns your soul into the dish with a fish?
Catching winds in the smell of lined green,
saturated with the damp air,
in the night why don't we gather around and drink?
The post looks further than it is
See you tomorrow, be sure!
Inside the home, outside the home
you should be the same
The glare that you have makes me flame
We have no time to sit, wait a little bit
thunderbolt and lightning, do not hit! Clouds, quit!
Know that green gets greener...still
Saturated in a shower washing down all the smells of the ground
Is it applause on jarflies' songs?
All hear the sound and the strong glare robs the light
When you cry I will be with you and share the tears
Even in the night they make a roaring noise just like cannot get away
each other from the bad dreams we show, oh, flash!
Carry on crying'n start raging more and more enough to drink all
Is it the heaven gods' summer fete?
All hear the sound and the strong glare robs the light
When you cry I will be with you and share the tears
Pitter-patter...hit
Raindrops keep on while the others light
Ruthless like I smash the skylight
Raindrops keep on while the others light
Oh, at last, you stopped?
Saturated in a shower washing down all the smells of the ground
Is it Appkause on my lullaby?
All hear the sound and the strong glare robs the light
When you smile I will be with you and share the laugh
Look up, see the sun, it's gonna cook us, so now, run!
Take your load off away, what do you say
when it turns your soul into the cash tobe ash?
Sing it all again
Now jarflies' shouts penetrate blue-red sky
What is your lyrics? And your picks are wearing out, just soon be dead
Wish I had a time to love again; no return
Every green leaf knows he cannot be a crimson rose
Don't doubt that you can turn red and burn hearts with pathos anyway
Be a green forest and to the fullest; no return
So good bye
I'm in love with you

 

3.Fake Brain / Pure Virus / Virus In Brain

I. Fake Brain
Windows of your house that is fogging up
should be cleaned up, or you can’t see the out
The days you loved won’t be back soon
Here is not like a cartoon
Oh, no! Do not open any one of them
That true gold crown isn’t good on you
Why don’t you lie down and read the news
I’m going back to the days that I hate
It’s the only way to retain my head
You know, aluminum foil is not a hard hat,
but your fake brain can be saved, is not it?
Sit here, we are prisoners of a business
Not seesaw but jig saw puzzle or guzzle
Please sit here, we are prisoners of a business
Not seesaw but jig saw puzzle or guzzle wine

The Garret of your house is nothing but a fake
Full of money, how fool you are!
You say that crown is a lie
Head so somewhere like a site?
Living on the web, I think it’s dubious
Maybe caught in and it’s contagious
for your poor garret, don’t make a fuss
I’m going back to the days that I hate
It’s the only way to retain my head
Cannot save your wisdom with damn thick wallet
But your fake brain can be saved, is not it?

II. Pure Virus
While you’re cleaning your own shoes
got to clean the ground you’re on
A cup of a tea watching news,
You may think about these bones
So I’m a virus, killing you parasite
- Would you like housekeeping?
We are everywhere getting lost in the crowd
You are just lucky to be here simultaneously
I’m sorry, but could you be quiet for a while?

III.Virus In Brain
Ahh…..
Da da da da da….
I’m a virus killing you parasite
- Would you like housekeeping?
I’m a virus killing you parasite
- Would you like life assurance?
I’m a virus killing you parasite
- Would you like renovation?
I’m a virus killing you parasite
- Would you like fixed windows?
I’m a virus killing you parasite
- Would you like a home safe?
I’m a virus killing you parasite
- Would you like subscription?
Restarted the storm. We shall do the same in you
And even if you do not swarm, now the Internet will do
You are unlucky to be here simultaneously
I’m sorry, but could you be quiet forever
Why don’t you just lie down the have a dream
It is the endless, for we virus in brain
Ahh…


Da da da da da…
Ahh….

 

4.Mother Nature

Hey, hey, can I take your hand?
I’ll take you to a nice place
Sky is so fine as sand
I’d love to see your smiling face
Hey, hey, can I have some wine?
Soon this makes me so merry
Let’s sing and dance beside thyme
Rhyme while eating a berry
Hey, hey, I’ll bring my friends
and lie down and see the stars
All of us hope you’ll attend
and sing together with my guitar
It’s all right, you’ll feel so better
So bright, unchain your fetter
Now, light! Everyone, clap and stomp!
Please step here, take your mind off
let’s hear everyone laugh
Then we’re aware that we’re so happy
Now, hear the wind blow through the windows
Can’t you hear even when it snows?
Sang well, danced well, and rang bell
Tell me you won’t bit farewell
We’re right even in lightless night
Where the evening ends bright?
Walk on till the end of summer
Welcome a kind late comer

Hey, hey let’s go a long way
There is a cozy old hut
We’d lived there day after day
among warmth and a lot of nuts
Hey, hey, roses in bloom
prick you and trick out you
Wearing natural perfume
You’re like the goddess of the moon
It’s alright, you’ll feel so better
So bright, just get the letter
Now, light! Hope it remains the same
Please step here, you’re not alone
It’s clear you are your own
Let’s hear Mother Nature blessing you
Now, hear the wind blow through the windows
Can’t you hear even when it snows?
Sang well, danced well, and rang bell
Tell me you won’t bit farewell
We’re right even in lightless night
Where the evening ends bright?
Walk on till the end of summer
Welcome a kind late comer