学生時代の音楽史の断片

年度が明けた。ついにニートになってしまった。専門学校の生徒という身分ではあるけど明確な学生証もない。僕は大学受験浪人のとき明確に浪人は1年だけして受かったところに行くと決めていたが、今回は公認会計士試験に受かるまでどこにも行けない。だから本当に僕自信の心持ちとしては完全にニートです。そのくらい自分はどうしようもない立場なんだと追い込まなければ勉強しない気すらしますね。

 

とすれば一旦は昨日で学生を終えたということになります。僕はこれからも音楽を続けていくつもりですが、学生時代に始めてからずっとやってきた音楽、作曲、録音の集大成として割とウケやすい作品を作りました。ぜひお聴きください。

https://www.youtube.com/watch?v=YhFxiCe-L5Q

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これを作ったのも浪人が決まった高3の春だった。マンドリンを買ったからケルト・クラシックっぽさのある何かを作りたいってなって、その時ちょうどポケモンが懐かしくてやってたり友達とゼル伝やってて音楽が好きだったから作り始めた。その時はフルートとかは大学入ってからの友達に任せようかなと思ったけどフルートという楽器が好きすぎて合格したら自分で買って始めちゃった。

こういう多重録音1人オーケストラみたいなのはその頃見てた数々の動画にも触発されてる。いくつか語らせてください。

 

 

・「『夏影』をいろんな民族楽器で演奏してみた」

https://www.nicovideo.jp/watch/sm21720270

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高3の夏に友人にアニメのAirを見せさせられてそのBGMのピアノのメロディの美しさに心打たれた。僕はもともとニコニコ動画大好き人間だったのでこの曲は「松岡修造が受験生を応援する」みたいなMAD動画のBGMに使われていて聴いたことはあった。それでいろんな人のアレンジを聴いていてたどり着いたのがこれ。その頃の僕はケルト音楽にもどっぷりハマっていたためバグパイプ・イーリアンパイプスにメロメロだった。加えて僕の大好きな12弦ギターがこうも贅沢に使われているともうそれは毎日10回くらい聴いていたのも不思議ではない。当時こういう概念は知らなかったが、それらのパイプやインドのシタールなどに代表されるようなドローンという、同じ低音をずっと鳴らす手法をツェッペリンビートルズかなんかの曲で聴いてそこに広がる宇宙を"回る"ような感じに惚れていたんだと思う。たった1つの音なのにそこに無限の広がりを感じさせるってすごいなって思う。僕だけかもしれないけど。現代の音楽の流行がミニマルな方向に行ってるのもそこに何かしらの広い音像を求めてるからなのかなとも思った。

大学入ってからちょっとだけいたケルト音楽サークルで初めて本物のイーリアンパイプスの音を生で聴いて涙が落ちそうになった。けど合宿先で目覚ましでそれ鳴らされたときはうるさくてへし折りたくなった。

オタクはジャズやバカテクメタルみたいな音楽に行く傾向があるみたいだけど、ケルト人口もそれなりにいるとおもう。まどマギのBGMや主題歌も確かケルト風だったし、今回先程の動画取り上げたゼル伝時のオカリナの城下町のBGMもそうだ。ケルトやそれに近いアメリカのブルーグラスではジャズやメタルに引けを取らない超絶技巧をこなす名手もいる。それでいてメロディは親しみやすいのだからこの音楽が好きなオタクは一定数いると思う。そんなオタクが集まるニコニコ動画でなんでこの動画がもっと伸びないのか不思議でたまらない。

 

 

・Super Mario World: Overworld Theme Song - Adam Mormolstein

https://www.youtube.com/watch?v=0nAnDVU_3BA&hd=1&ref=pc_watch_description

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リンクはYouTubeだけどこれももともとはニコニコ動画で見つけたもの。高3のときはプログレ5大バンド卍キッズだったので狂ったようにYesやELPを聴いていた。その時Yesのギタリストスティーブ・ハウのソロギターに心酔し、高3の夏を費やして彼の"Clap"という鬼のように難しい曲を習得した。YouTubeにも演奏動画あげた。出来は全然だが。それからというもののその曲のようなカントリーのソロギターを涼しい顔でこなせたらかっこいいだろうなと思うようになり有名所ばかりだがチェット・アトキンス、トミー・エマニュエル、マール・トラヴィスをよく聴いてコピーしようとしたがだいたい挫折した。そもそも採譜に多大な時間がかかりすぎる。これらの人の演奏するカントリーギターはギャロッピングと言われる、跳ねるようなベースの音を低音側の弦で弾き、メロディを高音側で弾くという奏法だから採譜が2楽器分ある上その2楽器を一つの楽譜に起こすとなると書きづらいわ見づらいわで。そんな中コピーした数少ないソロギター曲の1つがこれだった。上記の4人のものではないけど。

https://www.nicovideo.jp/watch/sm7516145

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でこの曲もいろんな動画を探していたら上のAdam Mormolsteinの動画にたどり着いた。カントリーではあまり使われないがこのグロッケンが良い。グロッケンとかリコーダーっておもちゃの楽器のような(個人的な意見です)音で小学校でやるからなのか、少しバカにされていると言うか過小評価されていると思うんだけど本当にシンプルで綺麗な音が出せる素晴らしい楽器だと思う。ジェスロ・タルやペンタングルの影響で中世ヨーロッパのいわゆる古楽を聴き始めてから僕はひたすらリコーダーとグロッケンの良さを友人に語る気持ちの悪い人間になっていた。自分で木のリコーダーも安物グロッケンも買っちゃった。

あとついでだけどこんな動画も見ていた。プロのラグタイムピアノ奏者が初見のゲームの曲を渡され弾くというやつだ。他にも色んな曲やってるから見てみてほしいです。

https://www.youtube.com/watch?v=JZMroQOtS_U

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Mike Oldfield - William Tell Overture

https://www.youtube.com/watch?v=tahINCwwfks

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僕はマイク・オールドフィールドになりたかったのかもしれない。音楽性は違うところもかなりあるが通ずるところも多い。それだけでなく、一人で何でもできるしギターもうまいが彼はギタリストというよりは音楽家であると思う。僕もギターはそこまで弾けないが、それでも人を感動させられるすごい音楽を作れるような人間になりたいと思っているし、自分の音楽の世界へのこだわりに関しては彼のような姿勢を一番尊敬している。その姿勢を僕も軽音で貫き通したと思っているし、その成果はそれこそ3年の夏合宿でやったMike OldfieldのTubular Bells Part 1で現すことができたと自負している。

僕はもともとヴァイオリンをやっていたのでクラシックがある程度好きでよく聴いていた。詳しくはないけど。この曲はゲーム音楽ではなくもともとクラシックの皆さんご存知の曲なのだけど、アレンジも使っている楽器もまた彼がケルト音楽が本当に好きなんだなって感じさせますね。なんかケルトの人マルチプレイヤーが多い気がするけど気のせいかな。前入ってたケルト音楽サークルでも笛色々できたりとか弦色々できたりみたいな人多かった印象がある。

なんだかいろんな音楽の知識をひけらかしてるみたいになっちゃったけど、ただ単に広く浅く雑食なだけです。

 

 

 

とまあこういう動画を当時ひたすら見てて憧れがあってそれをようやく形にしたという感じですね。一度Garagebandで大2くらいのときに結構制作を進めたんだけど、やっぱり使ってる機材もあまりよくなくて録音が思うように行かなかったり編集が難しかった。それで大3だったかいつだかにそれの延長とも言えるLogicを購入してちょくちょく撮り溜めてたんだけども、あまり家に帰らないし家で楽器弾いてるときは大体音取りだから録音する時間もそんななく、気づけば大学生最後の日までかかってしまいました。Logic買ってよかったなあ。作曲はTuxguitarでやってあとは外バンでどっかのスタジオで録音すればいいだろと思ったけど、外バンができないもんだから宅録を始めようと思い立って先輩におすすめしてもらったのがLogicでした。

そんな風にTuxで作って歌詞まで書いたけど実際には録音してないっていう曲が山ほどあるのでこれからちょくちょく録音してYouTubeとかに載せたり、良いものが出来上がってきたらサブスクも視野に入れようかなと思っています。

さすがにこの身分で学生時代のようにひたすら音楽だけやれるわけではないので、勉強の合間の休憩時間とかをうまく使ってモノにしていけたらなと思うので、これからも雑魚の音楽家秋葉龍をよろしくお願いいたします。